以前、仕事がとてもハードで、スケジュールがタイトだったので、色合わせをする時間がついつい遅くなり、夕方になってしまったことがありました。
色合わせと夕方の光
翌日、色の確認をしたところ、元見本に比べて赤味が少なくなっていることがわかりました。
色合わせは本来、北側の直射日光の当たらない自然光で行います。
しかし、夕方の光で赤味の光が強くて対象物(被染色物)がわずかに赤く見えたのでその様な結果となったようです。
もちろん、修正して納めました。
昔の職人さんの教え
昔の職人は、午後3時を過ぎたら仕事(染色を行なわない)という事を聞いた事がありました。
忙しさのあまり夕方に色合わせをしてしまい、身を持って経験しました。
それ以降、なるべく夕方の色合わせは避けています。
やむを得ず夕方に色合わせを行う際は、自然光に近い『光源D65』という光を持った光源で色合わせを行う様にしています。
おかげで失敗は少なくなりましたが、昔の職人さんには教わることばかりです。
今は、昔の職人さんの技術や経験と現代の化学を融合して染色に取り組む日々です。
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