8月の染色現場から:秋冬の定番色と御守りに映える色

染色よもやま話

染色の現場では、季節の移ろいを一足先に感じることができます。

8月の今、染めているのは秋冬物。夏の盛りにありながら、すでに深まる季節を見越した色たちが並び始めています。

本記事では、今まさに染めている色や、その背景についてご紹介します。

秋冬物に多い「定番色」たち

現在の主な染色依頼は、秋冬向けの反物や布地で、色合いも落ち着いた定番色が中心です。

紺、茶、ベージュ、黄色、黒など、どれも秋冬の装いに馴染む色ばかりです。

各機屋(はたや)さんが独自に選ぶ、控えめで味のある色調の注文も多く、生地や織りの特徴を活かした色合わせが重視されているように感じます。

色オーダーの確認

御守り用レーヨンの染色

この時期、増えているのが、神社仏閣などで使用される「御守り用」のレーヨン素材です。

御守りには視認性が高く、目を引く色合いが好まれるため、赤、オレンジ、紫、緑など、華やかで縁起の良さを感じさせる色が多く選ばれています。

縁起ものには欠かせない色のラインナップ。紫色は絹糸ですが、他はレーヨンです。

季節の移り変わりを染色素材から感じる

盛夏の8月の染色現場では、「落ち着き」と「華やかさ」が同時に動いているのが印象的です。

静かに深まる秋冬物の準備と、人々の願いや祈りに使われる御守りの色。これら二つの異なる方向性が、同じ染色場で並行して動いているのが、今の現場のリアルです。

まとめ

秋冬ものを盛夏の夏に染め上げる日々ですが、染色という仕事は繊維業界や衣料業界と同様に季節を先取りしている感覚があります。

そして、オーダーから感じることは年ごとの需要の変化があるということです。今の時代に求められているもの、求められている色を感じることができます。

さまざまな「色」が未来に向けて染められている現場では、技術を磨きながら新たな色を生み出す楽しさもあります。

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